この仕事をひと言でいえば、いろいろなものをいろいろな人とつくる仕事。
そこに文系も理系もないと思いますよ。
私は2001年の入社なので、もう15年位この会社に勤めてそう思います。
論理的な思考は確かに理系の人が得意。
でも理系の人が全員プログラミングを勉強しているわけではない。
機械や化学を専攻してプログラミングはやっていない、という理系の人だっていますし、
文系の人だって論理的な思考はあります。
プログラミングをやっているか、やっていないか。
そこはひとつの観点としてあります。
プログラミングは入社前に少しかじった方がいいし、
もちろん入社したら勉強しなければなりません。
でもプログラミングがすべてではない。
プログラミングは仕事の一部でしかないんです。
プログラミングを学んだあとは、
詳細設計、基本設計と直接プログラムを書く仕事ではない仕事をしていくことになります。
プロジェクトの始まりは、例えば「通信できることとする」という文書の一文です。
それを基本設計、詳細設計と具体化していき、実際に動かすのがプログラミング。
基本設計や詳細設計にはシステムを欲しているお客様の意図をどれだけ汲み取れるかとか、
ヒヤリングからどれだけ背景を読み取れるかという力が必要です。
それはプログラムを書く力ではない力です。
だから文系の人も臆することはありません。
相手の望むことを想像できる力だったり、コミュニケーション力であったり、
そういうところで勝負できる仕事でもあるんです。
この仕事は、いろいろなものをいろいろな人とつくる仕事。
多くの人と関わりながら、ものをつくる。プログラミングのイメージが強すぎて、
その部分がみえにくいと思いますが。
私は今でも、入社1年目の頃にいっしょに仕事をした他社の方と食事に行ったりしています。
そんな人との関わりもこの仕事の魅力のひとつです。
プログラミングは仕事の一部だという話をしました。
だから文系の人も臆するな、と。
でも入社したら、最初はプログラミングです。
会社には研修もあるし、わかる人もいます。
しかし大事なのは自分自身の学ぶ姿勢。
私も最初は苦労しました。
参考書をみて、やってみて、簡単なプログラムが動く。まずはそこまでは自分の力です。
そして実践的な仕事になったら、わかる先輩に訊く。
頭から「わからない」では訊きようもないわけです。
どこがわからないのかを自分で調べ、それを解決するという受け身ではない姿勢が道を拓きます。
私も最初の現場では、自分の書いたプログラムが動かなくて、
デバックに来て下さった先輩が助けてくれました。
延々と先輩がパソコンに向かっていて、やがてひと言。
「このプログラム、吐きそうだ」と(笑)。
無駄なソースが多すぎて、できる人からみたらそんな感じなんですよ。
会社だから、ビジネスだから、必ず誰かは助けてくれる。
だって助けないと納品できませんから。
助けてくれることには感謝をし、一方で迷惑を掛けたことに苦い思いをする。
次からは迷惑を掛けまいと自分に言う。そういう風にして覚えていきました。
でもやってみるとプログラミングって意外に楽しいもので、
「自分のつくったものが動く」ということに興奮を覚えていました。
それが一番のモチベーションだったと思います。
以上が、プログラミングを学んでいない文系出身の先輩のお話です。
興味のある方は文系でもぜひチャレンジしてみて下さい。
最後にひとつ、文系の強みをお伝えします。
経済学部や経営学部の人、業務システムにはその知識が役に立ちます。
経営の数字の仕組みがわかるということは、業務システムの構築には欠かせないことです。
現場では「簿記の資格取っておけばよかった!」なんて声も聞くほどですから。
参考にしてみて下さい。